世界最恐?日本の犬から考えるもう1つの国史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画像は、僕の中で話題のネットでひろった「羊犬」です^^


じつはこの羊の着ぐるみをかぶったような犬は、山陰犬といわれるれっきとした在来犬種です。

日本には、柴犬、秋田犬だけでなく、日本の豊かな風土に根差した不思議な犬たちがくらす国です。

今回のブログは、世界最恐?の日本の犬から考えるもう1つの国史を考察しています。犬ずきな人も猫派のあなたも、国史ブログをお楽しみください。


犬は、人類のパートナーとして原始の時代から寄り添い一緒に生活をともにしていました。

 

たぶんマンモスを倒す旅のなかで、あるいは、夜の見張りに、子どもの遊び相手に、犬は、狼にちかい野犬から人間のもとめに応じて、チワワみたいな愛玩犬から、ハスキーや、セントバーナードのような大型犬まで、その姿を変えています。

 

あらためて、画像の「羊いぬ」を見てみましょう^^

この不思議な衣をまとった犬は、山陰犬といわれる鳥取県の山奥でひっそりと血統を守らてきた在来犬種です。山陰の気候にあわせ、冬毛が独自に進化し羊みたいな犬になっちゃったそうです。

 

日本には、柴犬を筆頭に、北海道犬、秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬の6犬種が認定された在来種として有名で、それ以外にも、前述の山陰犬のように、地域の独自の風土で育まれた希少な犬種が数多く存在しています。

 

世界と比較すると、西欧では、狩猟のパートナーとして、様々な犬種を誕生させてきた歴史があります。

たとえば、牧羊の手助けをしてくれる犬をのぞみ人間のいうことを忠実にまもるボーダーコリーやコーギーを誕生させています。あるいは、ウサギの穴に忍び込める短足の犬(ダックス)や、匂いを噛んでどこまでも追いかけるビーグルなど、特徴をもった犬をかけあわせることで、多様なニーズにそった多様な犬が登場しています。

 

これに比べ、日本では、犬に手助けを求めてこなかった歴史をもっています。

遺伝子的には、狼に近ければ近いほど野生(ワイルド)な面が全面にでて、人になれない、あるいは従順さを失うようです。一般的にはシベリアンハスキーが、狼に近い犬種として知られていますが、実は柴犬を筆頭に日本に暮らす犬の方が遺伝的に狼に近いことが報告されています。つまり日本人は、まじめで律儀な国民性を誇りながら、犬に対しては、懐かないそして、ほぼ狼というワイルドな犬種を選んできた稀な歴史をもっているのです。











画像のドヤがおの犬は、南島の孤島、南大東島で飼われてきた「大東犬」です。明治のはじめの移住者が持ち込んだ西欧犬がベースとなり、固定化されていったそうです。その特徴は、短い脚^^。一説には、台風がおおい島の気候にあわせ、強い風に立ち向かうため、短足化していったとも言われています。


この犬の面白い点は、大東犬なのに、大東島の皆様に愛されなかった歴史です(>_<)

まず、無駄吠えがおおく、性格は荒く、飼い主にも懐きません・・・ 孤島だった南大東島にあって、徐々に他の犬種が持ち込まれると、人気のない大東犬は、一瞬で姿を消したそうです。ただし、他の島で暮らしていた親戚のもとに送られていた大東犬は生き残り、いまは島のなかで、その数を増やしているそうです。











つづいては、長野県の川上村で守られている「川上犬」です。この犬は、狼に一番ちかい犬種といわれ、遺伝的にも狼爪が現れることがあるそうです。


川上犬は、飼い主以外に懐かない一方、飼い主のためには、熊とも戦う勇敢な犬です。

実はこの特徴は、川上犬だけでなく、柴犬や秋田犬にも共通するもので、海外で日本犬を選ぶブリーダーが増えているのも、こうしたワイルドさを求めてのことだと推測されます。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に登場するのは、耳垂れ黒毛で知られる雑種のガボちゃんです^^

ガボは、幡谷家にやってきて15年、様々な犬種が無計画に配合され、もはや何の犬種とも違っている「ごじゃっぺ犬」です。幡谷はそんな犬を「いばらき犬」と呼んでいます

 

そもそも、ブリーダーによる繁殖は、神をも恐れぬ所業であり、より良い犬をもとめ、近親交配も横行することから、遺伝病を多発させてしまう結果をもたらしています。人間のパートナーであるわんちゃんに、そんな枷(かせ)をはめてしまうなんて、そんな残酷な話はありません。

 

写真のガボは、雑種らしく、風邪1つひかず15年間元気にくらすワンちゃんです。ただし、日本犬の特徴もひきつぎ?いう事は聞かず、なおかつ本来あるはずの忠誠心も見たことがありません。年寄りになってからは、警戒心もなくし、1年間を通じ、1度2度、「わんっ」と小声でなく静か犬です。

 

犬は、人類のパートナーとして原始の時代から寄り添い一緒に生活をともにしていました。

 

たぶんマンモスを倒す旅のなかで、あるいは、夜の見張りに、子どもの遊び相手に、犬は、狼にちかい野犬から人間のもとめに応じて、その姿をかえています。

そしてマンモス倒しのパートナーが、いまでは人生のかけがないのないパートナーに変化しています。人類がいまさら森で暮らせるわけもなく、都市化にともないコンクリートに囲まれた環境で生活することを余儀なくされています。

 

猿から人間になるために100万年。マンモスをおって旅をはじめて10万年。とくに、電気水道ガスが整った、ここ100年の生活環境の変化は、心と身体にとっては不自然な状況なのかもしれません。

そんな不自然な環境のなかで、犬だけは、野生をたもち、マンモスのいた時代と変わらず、我々人間に、生き物としての本能や潤いを与えてくれています^^

 

人間が犬を飼っているのか、あるいは犬に人間が飼われているのか?

すくなくとも、幡谷家のガボちゃんは、猛暑のなかクーラーの効いた室内で、今日もスヤスヤ昼寝を決め込んでいます・・・

 

やっぱり飼われているのかな(*_*)

世界最恐にして、世界最愛の愛すべき、わんちゃんと一緒に、この愛すべき日本という国を一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?