アメリカの医療制度から考える日本の豊かさ


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

引き続きアメリカ滞在中の家訓ニストが、時差ボケのひまつぶしのため、ブログをアップしておきます

昨日はハードスケジュールと、様々な準備不足がたたり、軽い熱中症になってしまいました(*_*)
健康のありがたみを感じながら、せっかくのアメリカをホテルで過ごしています(-_-;)

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幸せの定義は毎日を何の心配もなく過ごせること
それは熱中症にかぎらず、健康に過ごしていくことが最低の条件かもしれません


テレビ東京の「YOUは何にしに日本へ」という番組で、ある以外な理由で来日をしたアメリカン人女性のインタビューをしていました。その女性の目的は

 

「ケンコウホケン」

 

世界一の豊かさをほこるアメリカ合衆国にあって、保険制度は、自己責任が原則です。しかしその制度が、ほころびをみせ深刻な社会問題となっています。

 

アメリカと比較し、日本の医療制度は、世界中で奇跡とたたえれれる素晴らしい制度です。たとえばアメリカでは、国が運営する保険制度はなくすべて民間にゆだねられています。そのため費用も高額になりがちで、保険加入者であっても盲腸の手術だけで200万円の支払いをくらったケース。あるいは、年収1000万の家庭が医療費のせいで自己破産にいったケースなど、医療制度のほころびが人々の生活を苦しめています

 

1961年に導入された日本の国民皆保険は、達成から50年がたっています。国民皆保険があるおかげで、国民はさまざまな医療機関を自由に受診でき、日本の医療費は他の先進国と比べても比較的低い水準に抑えられています。日本でも医療費は増加しているが、他の先進国や途上国では、医療費が国民総生産(GDP)に占める割合はもっと高いようです。2008年の日本の医療費はGDP8.5%で、OECD諸国では20位という低位置です。

 

また、他の国と比べると、50万人以上が入院待機しているイギリス、手術まで1ヵ月待ちが当たり前のスウェーデン、無保険者が15%以上いるアメリカ、GDPに対する総保険医療支出割合がOECD加盟国でそれぞれ2番目と4番目に高いフランスとドイツなどと比べると、患者の負担は小さなものです。

 

日本では救急車の到着が遅れ、死亡した!なんてことがニュースになっている一方、アメリカでは保険に入れない人が5000万人。医療費が原因の自己破産は全体の60%っと飛んでもない数字になっています

 

このアメリカの医療問題をするどくえぐったマイケルムーア監督の「シッコ」では、さらにえぐい実例を紹介しています。この映画のサブタイトルは、「テロより怖い医療制度」です(>_<)

 

作品では、マイケル・ムーアがアメリカの医療制度の問題をWEBサイトで募り、実際に寄せられた話をもとにシュールコメディー調のドキュメンタリー展開されています。

 

医療保険未加入者が約5,000万人に達し、また保険加入者に対しても、あらゆる手段を講じて保険金の支払拒否をおこない、利益を上げる営利主義一辺倒の医療保険会社や製薬会社。それに癒着、取り込まれた政治家など、これまで公然と触れられることの少なかった米国医療の暗部を赤裸々に描き出しています。

 

作品中で示されているアメリカ医療制度の問題の実例です

・アメリカはユニバーサルヘルスケア制度がない唯一の先進国である。民間の医療保険に入れない人がおよそ5000万人いる。貧困層でなくても、過去のわずかな疾患を緻密に探査され保険への加入を拒否されたり、保険金の支払いを拒否される人は多い。

・医療費が払えず病院にかかれないので、自分で傷口を縫う人。

・仕事中に誤って指を二本切断。指をくっつける手術費用が薬指は12,000USドル、中指なら60,000USドルと言われ、中指は諦めざるを得なかった人。

・医療費があまりに高額で家を売りに出し、こどもたちの家に世話になり静かな諍いが起こる老婦人。

・高齢であってもなお、自分の医療費を払うために働かざるを得ない老人。

・交通事故により病院に運ばれ一命を取り留め、保険会社に保険金を支払ってもらおうと連絡したら、当時は意識不明の重態であったにもかかわらず「救急車が使用される場合には、事前に連絡が無ければ保険は適用されない」と言われたケース

 

 

幸福の定義の1つは、安心して暮らせること

テロが怖いのは、何の罪もない市民を無差別に殺す不条理です。同じように、まじめに暮らすアメリカ国民にとって、医療制度は、アルカイダよりも怖いモンスターなのかもしれません。

 

 

「吾唯足知」(われただ、足るを知る)

 

上をみれば、きりがなく、下をみても何も始まらない。今おかれた現状を楽しむことが人生を豊かに過ごすことが人生の秘訣だと、家訓二ストは考えます

 

少なくと、医療制度においては世界で一番優秀な制度です。もしそこに不安を感じるなら、あなたの心配を和らげる国はこの世界中に存在しません。だったら、この国を幸せの国だと信じ、毎日を安心して過ごしていきましょう^^

 

 

Gallup社が2005~2009年に調査した世界幸福度ランキングでは、日本は155か国中81位と、半分より下の順位でした。これは42位のホンジュラス、53位のコソボ、63位のマラウイの順位を下回っています。しかし、戦争が起こらず、犯罪率が低く、世界第3位のGDPを誇る日本がそれらの国より不幸な社会に住んでいるとは考えにくいのではないでしょうか?

 

日本人は恵まれている環境にいながらも、幸せであると肯定しない国民性があるようです。そして、そんな国民性のために、優秀な医療制度に浴していながらも、日本人が医療に満足していません。それは、医療だけでなく生活全般のなかで、幸せを不幸せに変換してしまう負のバイアスに捉われてしまっていることを教えています

 

笑う門には福きたる

不安を胸に不満をかたる人生を笑い飛ばしていきませんか?


っていうか、アメリカ滞在中にうっかり病気になれませんね^^;あ~日本人に生まれてよかった!そんな日本をつくってくれたご先祖さんへのご恩に報いるため、熱中症に負けずもうちょっとがんばります