世界一幸せな刑務所への提言~瀬戸内海の妄想~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

茨城県生まれの幡谷は、外洋に面した厳しい海しか知りません。

温暖で静かな瀬戸内の島をむすぶ「しまなみ海道」を旅したとき、「楽園だな~」っと感じました

 

今日はそんな楽園に建設する「世界一幸せな刑務所」の妄想を紹介します^^

 

楽園刑務所では、コンクリートの壁でなく、美しい景色を見ながら暮らします。

また、刑務作業を科さなければならないというのは刑法の建前であるため、単調な紙袋を折るだけといった、出所後の再就職に役立たない仕事でなく、一日中陽にあびて、畑を耕し、あるいは果物の収穫を手伝い人間らしい生活をおくることを目的とします


自然の中で身体をうごかし仲間と共に、生活することで、心と身体を強制的に健康にしていくことが刑務所の狙いです。

ひとりふたりは、島から泳いで脱出することもあるでしょう。そんな奴は追う必要もありません。


理由はそんな奴は絶対に再び犯罪に手をそめ、警察につかまるからです。


実は、刑務所の問題は、受刑者にかかるコストと切り離せません。

受刑者ひとりあたり、30万円/月のコストがかかるとされています。これは施設の維持費や所員の人件費なども考慮した金額です。平成22年度の刑務所にかかる予算額は2300億円であり、受刑者数は7万5000人に上るため、1人当たり年間300万円になるという計算となります


犯罪者ひとりに300万・・・

そして受刑者のもう1つの問題は、「再犯率」です。4割をこえる受刑者が、また刑務所に戻ってきています。300万かけて、刑を受けさせ、そして数年たったら、逆戻り。なにより、その間、世間の皆様を震撼させる凶悪事件をおこすことだったありえます。


金の問題、社会の秩序の問題、そして受刑者の「ひと」としての問題。

いずれをとっても、日本の刑務所には課題があることが分かっていただけたでしょうか?



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画像は北欧の刑務所の様子です・・・っていうか、豪華です((+_+))

 

スウェーデンのソレンツナにある、厳重警備が必要な囚人たちが収容されている刑務所は、デザイナーズ家具、自然採光、共用キッチン、そして訪問者用のゲストルームが17部屋もあるのが自慢です。ちなみにスウェーデン全土の囚人の再犯行率は平均で41%だそうです。

 

これは刑務所を、「罰」をうけさせる場所でなく、更生させるための施設と考える故の施設となります

 

日本の刑務所は、「更生」とはほど遠く、犯罪者のエリート教育を施す施設になっている現状があります。とくに麻薬や、経済犯罪で服役すると、これまで出会わない本物の犯罪者の皆様とネットワークができ、また服役後の再就職も難しいことから、結局、再犯する道しか残されていないケースが目立つようです。

 

白書によると、窃盗に限ってみると再犯者率は43.0%。しかし、覚せい剤取締法違反により検挙されたことがある者が再び同法を犯す再犯者率は56.1%であり、他の犯罪に比べて高率であることがわかります

覚せい剤の怖さと共に、「更生」させることの意義がわかるデータではないでしょうか? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本でも、幸せな刑務生活をおくるための様々な取組があるようです。

 

   画像は、盲導犬パピー育成プログラムの画像です。 盲導犬になるために特別に繁殖されたパピー(子犬)を盲導犬になるための訓練を受けるまで育てる、それも受刑者が中心になって育てるプログラム、それが盲導犬パピー育成プログラムです。

 

どんないかつい兄ちゃんでも、こんな寝顔をみたら心が癒されるのではないでしょうか^^

 

盲導犬パピー育成プログラムは社会復帰促進センターで実施される矯正教育プログラムの一つとして実施されており、盲導犬パピーの社会化を促進するために、2013年度は35名のパピー育成ユニットで6頭のパピーを育成しました。

 

刑務所内では、パピープログラムにて盲導犬パピーの育成に携わる受刑者は「訓練生」と呼ばれています。 2014年度は34名の「訓練生」が6頭のパピー育成に取り組んでいるそうです

 

公益社団法人 日本盲導犬協会 

https://www.moudouken.net/center/shimane/puppy-project/about.php

  

 

 

またアメリカでは、少年の犯罪者の更生に本物の死刑囚が当たるプログラムがあるそうです。

「死刑になる前に少しでも自分と同じ様な犯罪者を減らしたい、同じ道を歩ましたくない」と言う気持ちからなのか、受刑者は、志願して自ら少年の更生に望むそうです。

 

これはさすがにインパクトがあるらしく、教室に、本物の死刑囚がいて、説教するためか、受刑者、そしてプログラムをうける少年犯罪者の再犯率がかなり落ちる素晴らしい取組となっているそうです。

 

社会生活をおくるうえで、秩序と安定は必ずなくてはいけません。

しかし、運命の歯車が狂い犯罪者となる人、あるいは車の運転を誤り、ひとを殺めてしまうことを考えれば、誰しも犯罪者になりうるというのが現実です。


年間に300万もかけ、刑に服するつもりが、新たな犯罪者を育成しているようでは、本末転倒です。瀬戸内の島の1つを刑務所にして、「世界一幸せな刑務所」をつくることは、そんなに難しいことなのでしょうか?

少なくとも、人手になやむ過疎の島や、受刑者、そして社会全体がハッピーになる取り組みであることは確信しています。


天下の暴論?あるいはハッピーな極論。瀬戸内海にうかぶ刑務所を強く提案します


ちなみに、最近の刑務所のトレンドは、国際化とのこと。

とくに中国系の受刑者は、喜んで刑に服し、受刑している間に、読み書きを覚え、そして歯の治療までしてもらい服役後に役にたつ犯罪ネットワークを学んで、刑務所をでるそうです((+_+))


建前だけではなく、社会全体で、刑務所の在り方を考える必要はあるのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    小松容子 (水曜日, 17 2月 2016 21:48)

    はじめまして、私もおなじような事をずっと考えていました。
    パピープログラムは素晴らしいと思います。さらに、保健所で処分されている犬(その他の動物)の中には介助犬、セラピー犬にむいている犬もいるときいています。
    保護犬を個人が引き取るには限界があると思いますが、犯罪者更生プログラムとして、保護された動物を最後まで面倒をみるようなものがあったらどうでしょうか。そのなかで、介助犬やセラピー犬にむいている動物の訓練を青少年犯罪者ができないものかと思っていました。

  • #2

    管理人(家訓二スト) (木曜日, 18 2月 2016 08:59)

    小松さま

    コメントありがとうございます^^
    テレビをつけると事件や犯罪の報道ばかりですが、捕まえるだけのニュースで、「更生」という視点が抜け落ちていると感じていました

    現状では、せっかく捕まえ、刑務所にいれても、犯罪者のエリート養成所になっていると思います。
    小松さんのおっしゃるとおり、とくに青年刑務所でこそ、バビープログラムのような取組が必要ですね

    世界一幸せな刑務所は、まだまだ幡谷の妄想ですが、社会全体で考えてみる必要があると思います。