銃社会・アメリカを考える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■秀吉のおかげ? 日本に銃がない理由

 

刀狩(かたながり、刀狩り)とは、日本の歴史において、武士以外の僧侶や農民などから、武器の所有を放棄させること。

天下を統一した豊臣秀吉が安土桃山時代の1588年8月29日(天正16年7月8日)に布告した刀狩令が知られており、全国単位で兵農分離を進めた政策となった。一般的には農民の帯刀を禁止し、それらを没収して農村の武装解除を図った政策として知られている

 

刀狩令以前は、庶民も武器を所持していたものが、刀狩の目的は庶民の武装解除が目的ではなく、武器の使用を規制するためだったといわれています。それまでは、近隣のもめ事は暴力によって解決されることが多く、刀狩と共に武力的なもめ事の解決を全国的に禁止する「喧嘩停止令」も出しています。

 

また身分制度もはっきりしておらず、農民の蜂起と武士の反乱の区別がはっきりしませんでしたが、刀狩令以降にその区別が明らかになりました。

 

世界一の銃保有国・日本

種子島に漂着したオランダ商人から伝わった火縄銃は、1年後には国産化に成功。以後、手先の器用さ、技術力がこれを後押しし、各地で大量生産が進み、関ヶ原の戦いでは、東西両軍を合わせて3万艇の鉄砲が使われたとされております。日本全体の鉄砲の数を合計すると、6万艇くらいと予想され、これはイスパニアのみならずヨーロッパ全体の合計と同数以上に達していたようです。しかもその性能も、世界有数でした。

 

しかし、秀吉の天下統一と、刀狩。さらに徳川家康による軍縮の政治により、日本は世界一の銃保有国から、一気に銃のない平和な国へ衣替えを成功させました。

 

 

 

■銃乱射事件

 

アメリカ・フロリダ州のナイトクラブで50人が死亡、53人が負傷した乱射テロ事件で、日本時間13日午前、過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出した。12日未明、フロリダ州オーランドにあるナイトクラブに男が押し入り、銃を乱射するなどした。

 

地元警察は、この事件で50人が死亡し、53人が負傷したと発表している。 男は、フロリダ州に住むオマル・マティーン容疑者(29)で、突入した警察の特殊部隊によって射殺された。 日本時間13日午前、過激派組織「イスラム国」は、運営する通信社を通じて、「同性愛者が集うナイトクラブへの武装襲撃は、『イスラム国』の兵士によるものだ」と主張する犯行声明を出している。

 

アメリカメディアは、マティーン容疑者が、乱射事件の直前に緊急通報の電話番号に電話をかけ、「イスラム国」に対する忠誠を誓う内容の話をしたと報じている。オバマ大統領は「まだ捜査の初期段階だが、これはテロ行為であり、憎しみの行為であるということは間違いない」と述べた。 銃乱射事件の犠牲者が50人にのぼるのは、アメリカ史上、最悪となる。

 

■アメリカの敵はアメリカ?

  

驚くべきデータがあります。ジョン・F・ケネディ大統領が1963年の終わりに射殺されて以来、アメリカが関わった全ての戦争で出した死者数を合計した数よりも、国内の銃の発砲で死んだアメリカ人の数の方が多い、というものです。

 

この主張は銃規制の支持団体・バージニア公共安全センターによるもの。同団体は以前からこの事実を主張をしてきたが、1月18日にバージニア州リッチモンドで行われた集会で、ビラを配って改めて主張した。

 

これを受け、政治的データの事実関係を調査するウェブサイト「ポリティファクト」がデータを試算した。以下がポリティファクトが行った調査の結果だ。

 

 •アメリカ議会調査局によると、アメリカ独立戦争から2014年12月までの間に、120万人のアメリカ人が軍事衝突で命を落としている。

 

•ビンガムトン大学の歴史研究に基づく2012年の報告では、南北戦争による死者の総数を20%多く推算されており、この計算方法に従うと、軍事衝突での死者数は140万人に達する。 

 

•一方、1968から2014年の間で国内の銃による死者数は150万人近くに達する。 

 

•銃による死の63%は自殺で、33%は他殺。

 

•ポリティファクトは1968年以前の銃による死のデータを見つけることができなかった。この欠けている期間を加えると、ケネディ暗殺以来の銃器による死者数は150万人を超えると予想される

 

つまり、アメリカが戦った戦争全ての死者を合わせた数よりも、自国内で過去半世紀の間に銃で亡くなったアメリカ人の方が多いのだ。

 

徳川家康の晩年の言葉としてこんな言葉が残されています。

「平氏を滅ぼすものは平氏なり。鎌倉を滅ぼすものは鎌倉なり」っと、アメリカの敵は、イスラム勢力でも、ロシアでも、中国でもなく。「アメリカ」そのものなのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■銃社会アメリカを考える

 

井の中の蛙、大海を知らず・・・

年間3万人もの死者をだす銃社会・アメリカの憂鬱。しかし国内世論は銃規制には反対なようです

 

『ボウリング・フォー・コロンバイン』(原題: Bowling forColumbine)は2002年に製作されたアメリカ映画です。1999年4月20日に発生したコロンバイン高校銃乱射事件に題材を取った、マイケル・ムーア監督のドキュメンタリーです

 

コロンバイン高校銃乱射事件の被害者、犯人の心理にせまり、アメリカの隣国で隠れた銃器大国のカナダ、日本やイギリスなどの他の先進国との比較から、事件の背景と銃社会アメリカのいびつで異常な姿をあぶり出してゆきました。

 

アメリカ建国の経緯に大きくまつわる先住民族インディアンの迫害・黒人奴隷強制使役以来、アメリカ国民の大勢を占める白人が彼らからの復讐を未来永劫恐れ続ける一種の狂気の連鎖が銃社会容認の根源にあるという解釈を導き出しています

 

  

 日本との比較

今回は、日本の銃犯罪の少なさにスポットを当てた記事から。

 

記事では2008年に米国内で銃関連の死亡事件が1万2000件起こったのに対し、日本では、たったの11件しかなかったことが紹介されており、2012年にコロラドで起きたオーロラ銃乱射事件の被害者の数(12名)よりも、日本における1年間の犠牲者の数の方が少ないことが指摘されています。

 

また、人口100人あたり銃の所持率がアメリカでは88.8パーセント、日本では0.6パーセントであることも併せて紹介されており、日本の銃犯罪が米国よりも少ないのは当然だとしています。

 

1万2000件と11件と言う圧倒的な差はかなり衝撃的だったようで、なぜこうまで差が生まれるのか、なぜ日本では銃規制がうまくいってるのでしょうか?

 

オバマ大統領はアメリカの歴代大統領の中で、最も銃規制に熱心な大統領であると言われています。コネティカット州ニュータウンの小学校やワシントンの海軍施設で起きた銃乱射事件は記憶に新しく、オバマ大統領は事件の度に銃規制の重要性を国民に訴えてきました。

 

ではなぜ、アメリカでは未だに銃規制が強化されないのでしょうか。その理由は大きく2つに分かれます。1つ目の理由は、アメリカ合衆国憲法修正第2条の存在です。

 

アメリカ人が銃を手放さない理由 

 

憲法修正第2条 

規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。」

 

と規定されています。つまり国民の武装化の自由を認めているのです。

 

2013年1月にオバマ大統領が銃規制強化案を発表したときも、共和党が同案は憲法修正第2条に抵触すると反発したため上院で否決されてしまいました。

 

2つ目の理由は、全米ライフル協会が銃規制に強い反対の意を示していることです。全米ライフル協会とは、銃愛好家たちによる事実上の圧力団体です。

 

会員数は400万人以上と多く、また莫大な額の政治献金を行っていることから、全米ライフル協会の政界に対する影響力は非常に大きいと言われています。協会は銃規制反対のロビー活動を盛んに行っており、アメリカの銃規制強化への道程はまだまだ険しそうです

 

鶏が先か、タマゴが先か・・・

危険だから、銃をもつし、銃をもつから、危険だし。アメリカの憂鬱は収まりそうにありません。日本では400年前に実現した銃がない社会を、建国230年のアメリカに求めるもの酷なのかな・・・

 

 

コロンブスが新大陸を「発見」した当時、現在のアメリカ合衆国部分には200万人以上のインディアンが存在したと考えられています。しかし、白人の到来によってインディアン独自の生活には終止符がうたれた。インディアンは、土地も生命も文化も奪われていきました。

 

1776年の合衆国独立宣言には、「すべての人は平等につくられ……」とうたわれているが、インディアンがこの「すべての人」に含まれないのは明らかであり、事実、白人たちはインディアン(現・ネイティブアメリカン)たちを銃殺して、殺して、殺しまくりました

 

因果応答、という言葉のとおり、アメリカ建国の闇が、銃社会という鬼子を生み出し、いまなおその副作用と戦っているのかもしれません。

聖書には、「右のほほをうたれたら、左ほほを差し出せ」とあります。 タマゴが先か鶏が先か、アメリカ人の疑心暗鬼な心がいつかほどけることがあるのでしょうか?

 

アメリカ大統領に、第二の秀吉が誕生することを祈念します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■世界で一番安全な国、日本

 

日本は、法律で銃器の所有を禁止されていることや、殺人発生率やテロ発生率の危険性が低いということが、高く評価され世界一安全な国として知られています

 

また、日本人は勤勉で気立てが良く、高いモラルを持っていることで有名で、礼儀正しくて正直であると言われる点も治安の良さをけん引しているようです。

 

そんな日本の弱点は、まじめすぎること、そしてそのせいで心配しなくてもいい心配をさせられることがあげられます。

 

たとえば交通事故を例にとると・・・

 

日本の交通事故での死者数は14年で4113人。10万人あたり3.2人です。鉄道での死者数は、転落死までふくめても300人ほど、10万人あたり0.25人。確率的には、車で空港にむかう道の方が3000倍危ないことがわかります。なお、電車で空港にむかえば、そのリスクは、250倍まで軽減することができるようです。 

 

アメリカでは9.11のあと、テロを警戒し、多くの人が航空機をさけ陸路を選んだ際、はからずも事故にまきこまれるケースが多発しました。これは、小さなリスクを避けるため、大きなリスクを選んでしまった典型例といえそうです

 

 

そんな心配しなくていい「●●で死ぬ確率」

 

(週刊ポスト調べ ※数字はいずれも10万人あたり)

 

航空機事故    0.0097人 

交通事故     3.2人 

豚の生レバー   0.71人

 ふぐ       0.033人 

風呂で溺死    3.1人 

階段で転倒    2.1人 

落雷       0.011人 

大雪       0.074人

ヒグマ      0.00094人 

ハチ       0.015人 

地震(津波)   1.0人 

津波のみ     0.16人 

熱中症      1.4人 

海        0.28人 

山        0.24人 

他殺       0.27人 

自殺       21.9人

  

さて、みなさまの印象はいかがでしょうか?

お子さんの命を守るために本当に有効な対策をしているでしょうか? 

あるいは、しなくてもいい注意をして、本当の危機から目をつぶってはいないでしょうか?  

マスコミは、変わったニュースをとりあげる習性があります。

 

 事件は現場でなくテレビの中でおこっている!?

たとえば、東日本大震災で、茨城県では死者25名、住宅全壊半壊21万棟を記録しています。しかしこの被害が報道されることはありませんでした。東北の被害や、福島での原発事故にくらべ印象が地味であり、結果ニュースの中に埋没しています。しかし、翌年におこった筑波での竜巻では、段違いの報道がされています。被害状況は、死者1名、300棟が倒壊です。これは竜巻という特殊な状況や、前後に大きなニュースがなかったことも影響しており、被害の有無でなく、印象の過多で報道がされている分かりやすい事例ではないでしょうか?

 

おなじように、毎日起こる自動車事故よりも、トリッキーな航空機事故や、ユッケの食中毒、偽装女将の記者会見の方が数字をとれるコンテンツだということもできます。

 

報道機関の本質は商売です。より安価に商品をしいれ、高く売ることが商売のかなめ。毎日起こるニュースの中から、視聴者の興味をひく内容をピックアップし編集しお届けし、結果広告料収入を得るのが業務内容となります。

  

結果、本当の被害や、危険性よりも、数字(視聴率)がとれるニュースが優先されることになります。あらためて、注意しなくてはいけない本当のニュースとはなんでしょう? 

 

本当のニュース

家訓二ストの考える本当のニュースは、朝食のときに家族同士の今日の予定を話しておくだけで十分だと提言します。 

 

航空機事故も、TPOも、安保法案も、重要なことだが人生には関係ない!  

 

家訓二ストが提案する、本当のニュース、そして本当の転ばぬ先の杖は、家訓づくりです 

短い人生を誰かが書いた嘘で騙されていてはもったいないと思いませんか?

 

本当のニュースは家族のことで十分^^ 余裕があれば、先祖のこと、親戚のこと、ペットのことを話題にすればいいじゃないですか

 

 ドローンが落ちて誰かが死ぬことも、あるかもしれないが、それは豆腐の角に頭をぶつけて死ぬようなもの。ゼロではないが、忘れてもいいささいなことです。

 

確率的には、そんなテレビのどうでもいいニュースをみたあと、お風呂にはいる。そして2階にのぼってねる・・・その間の方が、ドローンよりも、銃による殺人事件よりも、グッと危険が高まっています。 

 

本当のニュースは食卓にあり、そして本当の危険は、日常の半径1mの中でおこります 

 

秀吉、家康だけでなく、数知れないほどの多くの日本人、ご先祖さまのおかげで、日本は史上まれにみる平和に国をつくりあげることができました。

怖い怖いヤクザさんの発砲事件であっても、アメリカ人からみたらうらやましい?ニュースに聞こえるかもしれません。

 

日本人は勤勉で気立てが良く、高いモラルを持っていることで有名で、礼儀正しくて正直であると言われる点も治安の良さをけん引しているようです。そんな日本の弱点は、まじめすぎること、そしてそのせいで心配しなくてもいい心配をさせられることがあげられます。

 

あんまり心配ばかりせず、毎日、たのしく生活することが、ご先祖さんへのお礼と感謝になるのではないでしょうか?