■選手から尊敬されるレジェンド。KOUHEIの魅力
内村は6種目全てで高難度の演技ができるオールラウンダーです。
昨今の種目別決勝に出てくる選手のほとんどは、その種目だけしか練習していません。
勉強に例えれば国語、英語、歴史、数学、化学、物理の全てで合格点が取れる人と、(内村) 数学だけすばらしい出来だけど、他が落第点しか取れない人の差だと思ってください
どちらがいいかは個人の意見や判断があると思いますが、体操の世界では、全種目できるオールラウンダーのほうが尊敬される存在です。
内村は、世界選手権の個人総合6連覇、そしてロンドン五輪に続いてリオでも個人総合金メダル。 今の体操界で世界で一番尊敬されている存在です。
皆様は、数学だけが満点取れて他全部落第点の人を尊敬できますか?
0.099点差の大逆転
平成28年8月11日(現地時間)に開かれた決勝は、終盤までベルニャエフが独走。最終種目の鉄棒開始時点で、2位の内村と0.901点の大差でトップに立っていた。得意種目である鉄棒に望みを託した内村は、次々と高難度の離れ技を決め着地も完璧。15.800点を叩き出した。続くベルニャエフは14.800点にとどまった。内村の総合得点は92.365点となり、わずか0.099点差の大逆転となった。
■「航平さんは伝説の人間だ」内村への失礼な質問をするマスコミをライバル選手が一喝する
「僕は幸せだ。伝説の男と戦えて」内村航平に敗れたベルニャエフが称賛
リオ五輪の体操男子個人総合で逆転優勝した内村航平(27)に、記者から「審判の同情を買ったのでは?」と質問が出たことに対して、激戦を繰り広げた2位のオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)が「それは無駄な質問だ」と怒りを露わにする一幕があった。
ベルニャエフは、審判の判定に疑問を挟む余地はないとした上で「伝説の男と戦えたなんて最高にクールだ」と、内村を称賛した。
「伝説の男と戦ったなんて、世界最高にクールだ」
Yahoo!SPORTSによると、内村のメダリスト会見では、記者から
「わずか0.1ポイント差の勝利です。あなたは審判から同情を受けたと思いませんか?」という質問が出たという。これまでに世界大会を7連覇したという「名声」が審査に影響を与えたのではと疑問視する内容だった。
これに対し、内村は
「そんなことは全く思っていない。どんな選手でも公平に審査してもらっていると思っている」
と淡々と答えた。
しかし、この質問にベルニャエフが、かみついた。
「誰でも個人的な感情は持っているけど、スコアをつけることの公正さは、みんなが知っている。さっきの質問は全く意味がない」
と怒りを露わにした。
ウォールストリートジャーナルによると、ベルニャエフは、次のようにも言っていたという。
“「コウヘイをハラハラさせるなんて全然予想していなかったから、僕はとても幸せなんだ。このスポーツには、弱い選手なんか誰もいない。(内村航平という)伝説の男と、僕らが戦ったという事実があるだけさ。これは、世界最高にクールなことだと思う。僕らは一緒に、この素晴らしいショーをやり遂げたんだ」
■良きライバルが自分を成長させる
「自他共栄」(柔道の父・嘉納治五郎の唱えた精神)
真の一流となるためには、ひとりの「天才」ではたどりつけないと言われています。
その意味は、お互いを高めあうもう一人の「天才」(ライバル)が必要だからです。
柔道の父であり、日本初のIOC委員にもなった嘉納治五郎先生は、「自他共栄」の精神を強くもとめました。自分が栄えるためには、他者を受け入れ、そして成長を託すことが必要だと説いたものです。
スポーツの世界では、往々にして不正や、またライバルを蹴落とすような策に走る選手が見受けられます。どんな手をつかっても勝ちたいのが人情。しかし、その勝利には、「自他共栄」の精神はありません。たとえ一時的な勝利に酔ったとしても、人生の勝利者には程遠いものなのではないでしょうか?
体操の内村選手をめぐるマスコミの心ない発言に、負けた2人の選手から怒りのメッセージが託されました。
こうしたやりとりのなかで、いかに内村選手が、選手の間でリスペクトされる存在であるかを知らしめました
勝ってよし負けてなおよし
内村選手が照れるほどの剣幕をみせた2位のオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)選手こそ、真のスポーツマンであり、また内村選手を超える選手となることが予感されます。
身体を鍛えるスポーツ、しかし本当に鍛えるものは、「心」なのかもしれません。
心も、身体も、一流であったベルニャエフの今後の活躍を期待しています^^
コメントをお書きください