ゴレンジャー理論
家訓二スト協会では、組織のなかで、個人個人が演じる役割について、【ゴレンジャー理論】と命名し各地で紹介しています。ゴレンジャーとは、1970年代に放映された、戦隊ものと言われる一連のシリーズの元祖にあたる作品です。40年にわたり子ども達に愛されるヒーローを紐解くことで、個も組織も輝く、理想のチームを探求してみたいと思います。
「ゴレンジャー」の役割について
赤レンジャー:リーダー
青レンジャー:わがままだけど、大活躍するスター
黄レンジャー:カレー大好き、チームの盛り上げ役
桃レンジャー:紅一点、チームのアイドル
緑レンジャー:いるのかいないのか・・・謎のレンジャー
(「世界一簡単な幸せを招く家訓のつくり方」幡谷哲太郎著より)
あなたの周りに、似たチームはありませんか? 俺が俺がっと、でたがり君(青レンジャー)だけのチームは、案外結果を残せないものです。また、仕切る人(赤レンジャー)ばかりで、結局誰も汗をかかないという事もよくあること。5人そろって、ゴレンジャー。それぞれの色が、輝いてチームは力を発揮します。
謎のヒーロー【緑レンジャー】
赤や青だけでなく、盛り上げ役の黄色や、チームのアイドルの桃色。それぞれの個性が輝いてチームは力を発揮します。そして見逃せない役割は、「緑レンジャー」の存在です。いるかいないか分からない謎のヒーローが「緑レンジャー」の役割です。いるかいないのか分からない人って、あなたの職場にいませんか?
一見、見逃されがちな緑レンジャーの存在。しかし「いるかいないか分からない」とは、「無欲」と言い換えられます。また自分を徹底的に殺す存在感は「無私のひと」。そんな緑レンジャーは、他の4人のレンジャーよりも高いスキルが必要なのではないでしょうか?さぼっていたら、怒られて。また、アピールしては、褒められて・・・いずれも当てはまらない、無私無欲の英雄が「緑レンジャー」なのです。
職場の中の緑レンジャー
幡谷が、組織の中の、緑レンジャーの「役割」に気づいたのは、前の職場での先輩Kさんのおかげです。Kさんは、いるかいないか分からない・・・。会議があっても、起きているか、寝ているか、それさえも分からない御仁でした(>_<)
ある日のこと、朝からの会議に、行き詰まり空気も重くなった時、Kさんは、突然目を見開き、手をあげその日、初めての発言をされました。「課長、就業時刻を過ぎています!」っと
一同、ガクッとしましたが、それはそれで当然の意見。時間を守るというのは最低限のルール。遅刻を怒る人は、時間が超過することに対しても怒らないと筋が通りません。ダラダラした会議で、いい意見が出るとは思えません。そんな中、みんなが薄々感じながらも、言えない一言を、あえて言える。それが緑レンジャー(Kさん)でした。
まもなく、Kさんは異動となり職場を去ります。そして、チームは緑レンジャーがいない軋みを味わうことになったのです。会議の例を問わず、例えば、緑レンジャーが電話の応対を誰よりも引き受け、的確に処理してきた事実。あるいは、オレがオレがの営業マンの群れで、ひとしれずサポートに徹してくれた事実。そして人知れず、会社の鉢植えに水をあげてきた事実・・・。Kさんの異動後、私の部署の成績は理由もない謎の低迷期を迎えます。5人それぞれの個性が輝いてゴレンジャー。Kさんの存在は、世の中は、決して足し算だけはないことを教えてくれました。
スター選手が、いい監督になるとは限らない
優秀な営業マン(青レンジャー)は、その優秀さを隠しません。そして、そのことをプライドにして、さらにいい結果を生もうとがんばります。しかし優秀すぎる青レンジャーは自分で結果を残すことは得意でも、部下の個性を殺す側面もあるものです。あなたの周りに緑レンジャーはいますか?人知れず汗をかける人は組織の宝です。営業成績をあげるだけが、仕事ではない。組織の潤滑油となることも、立派な仕事の1つです。
チームに「目標」を与えるのが経営者の仕事
こうして誕生した最強のチーム「ゴレンジャー」。しかし、ゴレンジャーをまとめるためには、もう1つのファクターが必要です。それが、「敵」の存在です。仮面ライダーでいうショッカーの存在がチームをもう一段強くします。
ビジネスの世界では、この「敵」の存在を、「目標」といいます。「目標」は明確であればあるほどいい。
たとえば、前年110%の売上をたてるというのも「敵」。あるいは画期的な新商品を開発するという「敵」の1つです。リーダー(経営者)は「敵」にむかってチームを一致団結させましょう。
かゆい所に手が届く人財
緑レンジャーは、チームの中で「かゆい所に手が届く人財」です。そして経営者であれば、かゆくなってからではなく、かゆくなる前に知恵と手を動かしましょう。
そのためには、個人の個性を見極め、赤、青、黄色、桃色。そして緑。各色それぞれを配置すること。さらに、チームが団結できる「敵」(ショッカー)を指し示すことで、あなたの部下たちは、無敵のヒーローに変身することをお約束します
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